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医薬品開発事業
当社子会社であるEmendoBio Inc.では、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼを探索・最適化するプラットフォーム技術(OMNI Platform)を確立しており、ゲノム編集でしばしば問題視される「オフターゲット効果」を回避できるなど、新たな特徴をもった新規ヌクレアーゼ(OMNIヌクレアーゼ)を数多く作出し、特許を出願しています。
ゲノム編集とは 特定の塩基配列(ターゲット配列)のみを切断するDNA切断酵素(ヌクレアーゼ)を利用して遺伝子を改変する技術です。 オフターゲット効果の回避 これまでの技術では、狙った遺伝子と違うところを切ってしまう"オフターゲット効果"が懸念されていましたが、EmendoBio社の技術では、ヌクレアーゼを改良し、オフターゲット効果の少ない、安全性の高いゲノム編集の確立と医療への応用を目指しています。 ●100%相補的でなければ切断しないヌクレアーゼを、標的配列ごとに迅速に作出する手法を開発 ●DNA切断酵素の凡用性は損なわれるが、高度な特異性により、安全性の向上に寄与 ●ゲノム内に標的配列と似た配列が存在しても、それを切断することなく、標的配列の選択の自由が向上 独自プラットフォームの確立(OMNI Platform) EmendoBio社では、新たな特徴を持ったOMNIヌクレアーゼを数多く作出し、数多くのOMNIヌクレアーゼの中から適切なヌクレアーゼを選択して、それをさらに標的配列に対して最適化します。 新たなヌクレアーゼの探索とその最適化技術によって、安全で有効な治療の開発を進めています。
ELANE関連重症先天性好中球減少症 ELANEは好中球エラスターゼ遺伝子の呼び名です。好中球は、通常は体の中で造血幹細胞から絶えず分化・成熟します。しかし、ELANE遺伝子に異常があると、好中球に分化しようとする細胞でこの遺伝子が働き始めた時に、異常なタンパク質が作られることによって好中球が成熟できなくなり、その結果、好中球数が減少します。 生後早期からの著しい好中球減少に伴うブドウ球菌、レンサ球菌の増加による中耳炎、気道感染症、蜂窩織炎、皮膚感染症などを繰り返し発症します。肺炎、敗血症といった重症感染症も発症します。また、およそ2歳までに口腔内潰瘍と有痛性の歯肉炎や口内炎をきたします。びまん性の消化管病変によるクローン病に似た腹痛や下痢も起こします。
感染予防が重要であり、ST合剤の連日投与、必要であれば抗真菌薬の投与、歯科医による口腔ケアが必要になり、ST合剤の副作用として、発疹や血液障害があり、注意が必要です。また、根治療法として造血細胞移植が選択される症例が増えていますが、どのタイミングで造血細胞移植を行うか、確定はしていません。
この疾患の治療では、異常がある遺伝子を取り除く必要があります。 私たちは父親と母親から受継いだそれぞれの遺伝子をもっており、そのDNA配列は通常ほとんど同じですが、片方の遺伝子のたった1ヶ所だけが異なることによって遺伝病の原因となることがあります。遺伝子の異常により有害な働きを獲得したタンパク質ができることによって発症する疾患では、異常な遺伝子を削除して有害なタンパク質ができないようにする必要があります。幸い、父親と母親から受継いだ遺伝子がありますので、片方の異常な遺伝子を削除すれば、もう片方の遺伝子の働きによって、正常に好中球が分化・成熟することが期待できます。 しかし、この時、正常な遺伝子を傷つけないようにしなければなりません。このためには、両親から受継いだ2つの遺伝子間のたった1ヶ所の違いを識別し、正常な遺伝子を傷つけずに異常な遺伝子のみを編集できる精度が必要で、偶然似たDNA配列を持つ関係のない遺伝子を編集してしまうリスク(オフターゲット効果)を極力無くす必要があります。
有病率は1:250,000だが、診断不足の可能性が高く、世界中で約16,000人の患者がいると推定されます。
当社は2019年にEmendoBio社に出資を行い、その後2020年には同社を子会社化し、ゲノム編集技術の開発に本格的に着手しました。 EmendoBio社は、独自のDNA切断酵素(ヌクレアーゼ)を多数開発しており、標的部位と異なる部位を切断してしまう「オフターゲット効果」の少ない高精度のゲノム編集が可能なヌクレアーゼ(OMNIヌクレアーゼ)の開発を進めています。OMNIヌクレアーゼを最適化することで、オフターゲット効果の発生を抑制し、制度の高いゲノム編集が可能となります。 EmendoBio社の持つこのような高精度なゲノム編集技術は、あらゆるゲノム編集治療を安全に行うための必須な技術であり、今後のさらなるゲノム編集治療の発展に貢献できるよう開発を進めています。
ホモ接合性家族性高コレステロール血症を含む脂質異常症 動脈硬化性心血管疾患 A1AD マクロファージ 各種免疫腫瘍学