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医薬品開発事業
高血圧 血圧とは、血液が動脈を流れる際に血管の内側にかかる圧力のことで、血圧の上と呼ばれる数値は心臓が収縮して血液を送り出したときの「収縮期血圧(最高血圧)」のことで、血圧の下と呼ばれる数値は心臓が拡張したときの「拡張期血圧(最低血圧)」のことです。収縮期血圧(血圧の上)が140㎜Hg以上、拡張期血圧(血圧の下)が90㎜Hg以上のとき、高血圧と診断されます。 血圧を上昇させる原因は様々ありますが、その一つは血管の収縮による血圧上昇であり、血管を収縮させる物質として、アンジオテンシンⅡという物質があります。アンジオテンシンⅡは体内で作られるホルモンの一種で、腎臓に作用し、循環血漿量を増加させるアルドステロンというホルモンの分泌も促すことで血圧を上昇させます。
現在、高血圧の治療薬は、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)、利尿薬、β遮断薬のような薬があり、基本的に毎日服用する必要があります。 これら薬により血管を広げる、あるいは血圧をあげる物質の作用を抑えることで高血圧症を改善する治療法では、薬を一度飲み始めると一生涯飲み続けることも珍しくありません。血圧が良好な範囲で安定している期間が長く続く場合には、治療薬の服用を中止できる可能性がありますが、服用を中止すると血圧が再び上昇することもあります。
プラスミドに、アンジオテンシンⅡの一部と同じ配列のたんばく質を作る遺伝子を組み込み、DNAワクチンとして投与します。通常、体内ではアンジオテンシンⅡの抗体は作られませんが、DNAワクチンによりアンジオテンシンⅡの配列を短くした疑似ウイルスが作られることによって、免疫システムが抗原だと認識し、抗体を作ります。その後、アンジオテンシンⅡが産生された際、この抗体により、アンジオテンシンⅡの働きを阻害し、血圧の上昇を防ぎます。
HGF遺伝子治療用製品で培ったプラスミドを使用した遺伝子医薬のノウハウを活用し、2016年から高血圧治療のためのDNAワクチンの研究開発を始めました。2017年にはオーストラリアで臨床試験の届け出を提出し、2018年には症例の登録を開始しました。2021年には臨床試験の結果、重篤な有害事象はなく、安全性に問題がないこと及びアンジオテンシンIIに対する抗体産生が確認されました。 当社はDNAワクチンを用いて、従来の治療薬で必要とされていた毎日の服用を不要とする、新しい治療薬の開発を目指しています。