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2024.06.19

早老症治療薬「ゾキンヴィ」の発売にあたり記者説明会を開催しました

当社は、6月18日にゾキンヴィの発売に伴う記者説明会を開催し、多くのメディアの方々に、ゾキンヴィ及びその対象疾患であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群(HGPS)、プロセシング不全性プロジェロイド・ラミノパチー(PDPL)について、説明会を開催いたしました。
この説明会には、HGPS・PDPL研究、治療の第一人者である大分大学医学部教授の井原先生と佐賀大学医学部教授の松尾先生にもご登壇いただき、これらの疾患やその治療に関する講演をしていただきました。

説明会の様子をさっそく取り上げていただいているので、こちらの記事もぜひご覧ください。

テレ朝news:https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000355085.html

日刊薬業:https://nk.jiho.jp/article/190925


早老症の中でも大変重篤な疾患であるHGPSやPDPLに対して、これまで日本国内では治療薬がなく、当社が本年1月に、厚生労働省より国内での製造販売承認を受け、4月に薬価基準に収載されたことにより、保険を適用してゾキンヴィによる治療ができるようになりました。説明会の中でも、米国や欧米など海外で実用化された希少疾患の新薬が、日本では臨床試験などの承認申請に向けた開発すらされていない「ドラッグラグ、ドラッグロスに関する説明、質問などもありましたが、その原因の一つとして、新薬を開発した企業側から見た参入する市場規模と薬価だと言われております。

参考:厚生労働省 新規モダリティにおけるドラッグラグ・ロスの現状  (https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001207145.pdf


今回ゾキンヴィにおいては、日本国内の薬価が欧米に近い金額での収載となりました。これにより、患者さま1名当たりの売上げが欧米に近いおよそ1億円となります。
医療費が高額になるのではないかと懸念される方もいらっしゃるかと思いますが、ゾキンヴィの対象疾患であるHGPSは、所得や重症度などにより異なりますが、「小児慢性特定疾病医療費助成制度」や「指定難病医療費助成制度」の適用により、医療費の助成を受けられる場合があり、治療費負担の上限額が設定されています。また、保険適用外であったことを考えると、患者さんが負担する治療費は大きく軽減されます。
今回、ゾキンヴィが海外での販売価格に近い薬価となったことは、医薬品を開発する企業にとって、日本におけるビジネスを見直すきっかけになる可能性があります。また、患者さんにとっても保険を使って治療ができるという点で、非常に前向きに捉えることができると思います。

また、講演において、希少疾患の周知や、疾患を確定するための検査についても触れられ、当社のACRLの活動も紹介されました。ACRLでは、新生児拡大スクリーニング検査による希少遺伝性疾患の発見、治療に貢献するとともに、希少疾患かどうかを調べる遺伝学的検査にも取り組んでおり、さらに、プロジェリンの測定など、新たな検査方法の開発にも取り組み、疾患の発見から治療効果のモニタリングまで希少疾患への取り組みを強化します。

当社は、「治療法がない疾病分野や難病、希少疾患などを対象にした革新的な医薬品の開発を通じて、国民生活や医療水準の向上に貢献すること」を理念として、国内に治療薬がない希少疾患に対しての治療薬の開発のみならず、「ドラッグラグ・ロス」を解消するための新薬の導入、そして「新生児の希少疾患早期発見や治療」につながる診断までをカバーし、社会課題を解決しながら企業活動を継続していくことで貢献してまいりたいと思います。

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