ACRLアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー
アンジェスクリニカルリサーチラボラトリーとは
アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)は、
希少遺伝性疾患検査を主目的とした衛生検査所*1で、2021年4月に開設しました。
【アンジェスの難病・希少疾患への取り組み】
アンジェスは創業以来、難病や希少疾患に対する医薬品の研究開発に取り組んでいます。
希少遺伝性疾患も治療が可能なものが増えていますが、治療が可能であっても、症状が出る前に治療を始めないと、望ましい治療効果が得られない疾患があります。また、特徴的な症状が少なく、通常の診断では発⾒が難しい疾患もあります。希少遺伝性疾患の治療は、発症早期、望ましくは発症前から開始することが重要です。
希少遺伝性疾患については、現在⽇本で出⽣したすべての新⽣児に対して先天性代謝異常*2を検査する「新⽣児マススクリーニング」が、公的事業として、各地の自治体を中心に無償で提供され、早期の発見、治療につながっています。
「新⽣児マススクリーニング」の対象疾患以外の遺伝子の変化が原因で起こる疾患についても、早期発⾒・早期治療が可能な疾患については、希望者を対象に有償の追加検査を各地の自治体や団体等が実施しています。
当社のACRLでは2021年4月より、希望者を対象に「⼀般社団法⼈ 希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)」が提供する有償検査「オプショナルスクリーニング*3」の検査業務を受託しております。
さらに今後は、全国の自治体、団体、検査会社等で実施されている「新生児マススクリーニング」に含まれない疾患(希少遺伝性疾患)の追加検査も受託できるよう取り組むことで、希少遺伝性疾患の認知、理解の促進並びにこれら疾患の治療の普及に貢献してまいります。
- *1)人体から採取され又は排出された検体の検査を行う施設で、臨床検査技師等に関する法律に基づき登録された施設です。
- *2)先天性代謝異常症は、生まれつき酵素や輸送体が正常に働かないために代謝が障害されて、異常なものが体に溜まったり、必要なものが欠乏したりするために様々な症状を起こす病気です。
- *3)オプショナルスクリーニングの詳細につきましては、CReARIDのHPをご覧ください。
拡大新生児スクリーニング検査について
拡大新生児スクリーニング検査とは、遺伝子の変化が原因で起こる疾患である可能性を判断するためのもので、以下の条件に合致する疾患の検査です。
- 治療法があり、早期発見・早期治療の効果が非常に高い疾患である
- 稀な疾患のため診断が難しく、診断が遅れて症状が進行してから治療を開始しても、十分な効果を得られない、逆に発症する前に見つけると治療効果を高め、発症を予防したり、重い障がいを防ぐことができる疾患である
現在、ACRLが拡大新生児スクリーニング検査の対象としているのは、ムコ多糖症I型、II型、IVA型、VI型、ファブリー病(男児のみ)、ポンペ病、副腎白質ジストロフィー(男児のみ)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、重症複合免疫不全症の9つの疾患です。その他の疾患については、順次拡大していく予定です。
希少遺伝性疾患検査の流れ
- ① 【新生児・乳幼児の親御さま】医療機関にて、希少遺伝性疾患検査の申し込み
- ② 【医療機関】各地の自治体、団体、検査会社等へ、希少遺伝性疾患検査を依頼
- ③ 【自治体、団体、検査会社等】ACRLへ、希少遺伝性疾患検査を依頼
- ④ 【ACRL】検査を実施し、検査結果を各地の自治体、団体、検査会社等へ報告
- ⑤ 【自治体、団体、検査会社等】医療機関へ、検査結果の報告
- ⑥ 【新生児・乳幼児の親御さま】検査を申し込んだ医療機関にて、検査結果を確認
Q & A
希少遺伝性疾患の追加検査とはなんですか?
新生児の遺伝子の変化が原因で起こる疾患(希少遺伝性疾患)のうち、無償で実施される「新⽣児マススクリーニング」に含まれない疾患の可能性を判断するための有償の検査です。
希少遺伝性疾患の追加検査を依頼するには、どうすればいいですか?
各地の対応医療機関にご連絡ください。
検査に必要な血液は、原則として「新⽣児マススクリーニング」のための採血時に少量の血液を追加で採取するため、赤ちゃんの負担を最小限にできます。
希少遺伝性疾患の追加検査出来る疾患はなんですか?
ムコ多糖症I型、II型、IVA型、VI型、ファブリー病(男児のみ)、ポンペ病、副腎白質ジストロフィー(男児のみ)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、重症複合免疫不全症の9つの疾患です。
希少遺伝性疾患の追加検査の検査結果は、どれくらいの期間で分かりますか?
1か月検診時に受診した医療機関で結果をご確認いただけます。
陽性の結果が出たらどうなりますか?
受診した医療機関にご相談ください。