HGF遺伝子治療用製品の開発状況について
HGF遺伝子治療用製品の開発状況につきまして、お問い合わせを複数いただきましたので、以下にご回答、ご説明いたします。
Q HGF遺伝子治療用製品の論文に関する情報がありませんが、どういう状況でしょうか。
A ご存知のように、2025年3月28日の株主説明会において、米国のアームストロング博士やゼレン博士に開発の状況とその臨床試験の素晴らしい成果をプレゼンしていただきました。既に米国の一流学術誌にその論文を投稿しており、まだ正式には発表されておりませんが、発表される時期が近づいているのではないかと期待しております。株主様をはじめ多くの皆様が早く論文が発表され、詳細を知りたいとお待ちいただいていると思いますが、一流の学術誌は、その権威と厳格な査読プロセスにより、投稿から掲載までに一定の時間を要します。特に高インパクトファクターの雑誌では、投稿数の多さや査読の厳密さ、複数回の修正依頼などが重なり、短期間での掲載は容易ではありませんので、もうしばらくお待ちいただければと思います。
Q HGF遺伝子治療用製品のFDA対応はどうなっていますか。
A HGF遺伝子治療用製品に関しては、FDAより画期的治療薬指定(Breakthrough Therapy Designation:BTD)をいただき、画期的新薬であることを正式に認められており、その後も、協議を進めております。協議の中で、生物学的製剤承認申請(Biologic License Application:BLA)に至るまでの課題をいただいておりますが、その課題を解決することで一日も早くFDAに申請をしたいと考えております。現在は、FDAと協議中であり、その詳細はFDAとの取り決めにより開示できませんが 、できるだけ早く解決することで皆様方にその内容を説明する機会を設けたいと思います。BTDに指定されているので、申請ができればその特典として通常よりも短期間の審査により承認をいただける可能性があります。このように総合的な観点から期待をもって進めているところです。
Q HGF遺伝子治療用製品の米国での販売はライセンスする方向で考えていますか。
A HGF遺伝子治療用製品の米国市場は世界の中で圧倒的に 大きく、米国での開発やマーケッティングに詳しいアームストロング博士やコンテ博士からは、日本の製薬企業が単独で対応するのは難しいとの助言を受けております。そのような理由から米国のマーケッティングに精通している製薬企業へのライセンスの検討を進めているところです。米国市場に詳しい市場調査会社が実施した調査により、上市が実現すればブロックバスタークラスの市場を見込めるとの結果がでており、期待をもって進めているところです。このような大きな市場を切り開くことができる製薬企業は、世界をリードする大手製薬企業が適任と考えています。今後、上述の論文が発表されることで、その研究成果が正式に開示され、ライセンス活動の更なる推進につながる見込みです。 この論文が重要である理由は、「HGF遺伝子治療用製品に対する真の適応症を見出した」という点にあります。これは、治療の可能性を大きく広げる非常に意義深い発見です。この発見は、米国の先生方による独自の洞察に基づくものであり、そのオリジナリティを論文という形で尊重することが重要だと考えています。こうした背景を踏まえ、現在ライセンスに向けた検討を進めており、今後の展開に大きな期待を寄せているところです。
Q アンジェスとして優先度が高いものは何ですか。
A 最も優先すべきは、HGF遺伝子治療用製品を一日でも早く、必要とされる患者様のもとへ届けることです。その実現のために、現在直面している課題解決に取り組み、FDAへの早期BLAを目指したいと考えています 。 私たちは、患者様や関係者の皆様の期待に真摯に応えられるよう、全力で取り組んでまいります。