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2025.07.08

HGF遺伝子治療用製品の開発状況について

HGF遺伝子治療用製品の開発状況につきまして、お問い合わせを複数いただきましたので、以下にご回答、ご説明いたします。Q HGF遺伝子治療用製品の論文に関する情報がありませんが、どういう状況でしょうか。A ご存知のように、2025年3月28日の株主説明会において、米国のアームストロング博士やゼレン博士に開発の状況とその臨床試験の素晴らしい成果をプレゼンしていただきました。既に米国の一流学術誌にその論文を投稿しており、まだ正式には発表されておりませんが、発表される時期が近づいているのではないかと期待しております。株主様をはじめ多くの皆様が早く論文が発表され、詳細を知りたいとお待ちいただいていると思いますが、一流の学術誌は、その権威と厳格な査読プロセスにより、投稿から掲載までに一定の時間を要します。特に高インパクトファクターの雑誌では、投稿数の多さや査読の厳密さ、複数回の修正依頼などが重なり、短期間での掲載は容易ではありませんので、もうしばらくお待ちいただければと思います。Q HGF遺伝子治療用製品のFDA対応はどうなっていますか。A HGF遺伝子治療用製品に関しては、FDAより画期的治療薬指定(Breakthrough Therapy Designation:BTD)をいただき、画期的新薬であることを正式に認められており、その後も、協議を進めております。協議の中で、生物学的製剤承認申請(Biologic License Application:BLA)に至るまでの課題をいただいておりますが、その課題を解決することで一日も早くFDAに申請をしたいと考えております。現在は、FDAと協議中であり、その詳細はFDAとの取り決めにより開示できませんが 、できるだけ早く解決することで皆様方にその内容を説明する機会を設けたいと思います。BTDに指定されているので、申請ができればその特典として通常よりも短期間の審査により承認をいただける可能性があります。このように総合的な観点から期待をもって進めているところです。Q HGF遺伝子治療用製品の米国での販売はライセンスする方向で考えていますか。A HGF遺伝子治療用製品の米国市場は世界の中で圧倒的に 大きく、米国での開発やマーケッティングに詳しいアームストロング博士やコンテ博士からは、日本の製薬企業が単独で対応するのは難しいとの助言を受けております。そのような理由から米国のマーケッティングに精通している製薬企業へのライセンスの検討を進めているところです。米国市場に詳しい市場調査会社が実施した調査により、上市が実現すればブロックバスタークラスの市場を見込めるとの結果がでており、期待をもって進めているところです。このような大きな市場を切り開くことができる製薬企業は、世界をリードする大手製薬企業が適任と考えています。今後、上述の論文が発表されることで、その研究成果が正式に開示され、ライセンス活動の更なる推進につながる見込みです。 この論文が重要である理由は、「HGF遺伝子治療用製品に対する真の適応症を見出した」という点にあります。これは、治療の可能性を大きく広げる非常に意義深い発見です。この発見は、米国の先生方による独自の洞察に基づくものであり、そのオリジナリティを論文という形で尊重することが重要だと考えています。こうした背景を踏まえ、現在ライセンスに向けた検討を進めており、今後の展開に大きな期待を寄せているところです。Q アンジェスとして優先度が高いものは何ですか。A 最も優先すべきは、HGF遺伝子治療用製品を一日でも早く、必要とされる患者様のもとへ届けることです。その実現のために、現在直面している課題解決に取り組み、FDAへの早期BLAを目指したいと考えています 。 私たちは、患者様や関係者の皆様の期待に真摯に応えられるよう、全力で取り組んでまいります。

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2025.06.11

アンジェスの希少疾患への取り組みについて山田社⾧に聞きました

最近、米国の専門家が、医薬品開発について米国が他国に追い越されると警告し、審査手続きのスピードを上げるよう求めた、という報道がありました。この報道に関して、山田社⾧に聞いてみました。 Q 先日、米食品医薬品局(FDA)が開催した遺伝子・細胞治療に関する会議で、専門家の警告に対し米国のケネディ厚生⾧官は、「FDA が希少疾患治療薬の承認手続きを迅速化し、販売への障害を取り除く方法を検討する」との方針を示した、という報道がありましたが、この発言はアンジェスにとって意義のあることなのでしょうか。 A  ケネディ⾧官は「希少疾患の治療薬や治療法の承認を加速させる方法を引き続き検討し、米国をバイオテクノロジーイノベーションの拠点にする」と発言しています。これは、極めて大事な指摘だと思います。日本でも厚生労働省がドラッグロスやドラッグラグの対応推進策を立てていて、希少疾患がその対象になります。 アンジェスの希少疾患、特に遺伝性疾患への取り組みはムコ多糖症VI 型治療薬「 ナグラザイム」の開発販売から始まり、昨年には早老症プロジェリア症候群の治療薬である「 ゾキンヴィ」を日本で初めて開発販売しました。日本ではこれらのお薬は厚労省から迅速承認をいただき、今までお薬が手に入らなかった患者様にもご使用いただけるようになりました。 このように本当に患者様が求めておられるお薬の提供にこれからもアンジェスは取り組んでまいります。 また、米国において、希少疾患治療薬の承認手続きの迅速化に向けた方針が示されたことは、グローバルな創薬環境における重要な動きです。当社が米国で開発している製品の今後の開発方針に加え、今後、米国での開発を主導する企業と提携、共同開発や技術導入を行う場合、FDA の審査迅速化により、米国での臨床試験や承認取得が加速される可能性があります。これは、米国で得られた臨床データや規制対応の知見を活用し、日本での開発・申請プロセスを効率化することにもつながります。 すなわち、米国での制度的な前進は、アンジェスが日本国内で希少疾患領域における革新的治療薬をより早く患者様に届けるための重要な基盤となり得るのです。 Q このケネディ⾧官がいう希少疾患治療薬の件は、アンジェスが運営しているアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)の業務とも関連するのですか。 A  アンジェスでは、希少遺伝性疾患の早期発見を目的として衛生検査所ACRLを2021 年から運営しています。希少遺伝性疾患は、生まれてから早期に適切な治療を開始しないと、望ましい治療効果が得られない疾患があります。また、これらの疾患には特徴的な症状が少なく、日常的な診断で見つけることが難しく、見つけた時には症状が進行してしまっている場合もあります。このような課題を前提に、早期に希少遺伝性疾患を発見するための拡大新生児スクリーニングに積極的に取り組んでいます。 ACRL は、拡大新生児スクリーニング検査として、国内では最多の対象疾患数、14 疾患を対象に実施しています。ムコ多糖症(5疾患/I型、II型、IVA 型、VI型、VII型)、ファブリー病、ポンぺ病、ゴーシェ病、ニーマンピック病A/B型、クラッペ病、副腎白質ジストローフィー(ALD)、脊髄性筋委縮症(SMA)、重症複合免疫不全症(SCID) 及びアデノシンデアミナーゼ欠損症が対象です。 また、当社のACRL は、国内でも唯一、希少遺伝性疾患検査におけるワンストップ対応が可能な検査施設です。つまり、「スクリーニング検査」、「精密検査 (遺伝学的検査)」及び 「モニタリング検査(バイオマーカー検査)」がワンストップ対応で窓口が一本化されています。 これらの取り組みにより、症状が進行する前の段階で治療を開始できる可能性が高まり、従来は有効性を示しにくかった患者層においても、治療薬の効果が明確に現れることが期待されます。結果として、より有望な医薬品の開発が進み、「希少疾患治療薬の承認手続きの迅速化と販売への障害の除去」にも資すると期待しています。 アンジェスでは、このように希少遺伝性疾患の課題を認識しながら、これらの疾患に対して総合的な観点から解決策を講じて参ります。 ますますのご支援をお願い申し上げます。

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2025.05.30

NF-κBデコイオリゴDNAの論文発表についての補足説明

5月26日にお知らせいたしました「慢性椎間板性腰痛症治療用NF-κBデコイオリゴDNAの米国における後期第I相臨床試験結果の論文発表に関するお知らせ」につきまして、リリースではお伝えしきれなかった詳細を山田社長に補足説明してもらいました。広報Q:米国おける後期第I相臨床試験の結果が論文になりましたが、簡単に言うとどのような結果だったのですか。山田A:とても良い結果でした。このお薬を1回投与することで、早期から痛みが改善し1年後では投与前に比べてプラセボ(偽薬)群では平均40.3%(中央値32.8%)しか痛みのスコアが軽減しなかったのに対し、本薬10mg群では平均77.4%(中央値97.5%)軽減することが分かりました。細かく見てみると、半数の患者の痛みがほぼ完全に消失しました。また、腰椎と腰椎の間にある椎間板の高さが、投与前から改善していることから、傷んだ椎間板も改善していることが分かります。このような有効な結果は今までの他のお薬ではみられません。特に1回の投与で1年後まで効果を有することから、とても優れたお薬だと期待されます。また、従来の痛みを抑える治療から、椎間板の構造的改善を伴う可能性が示されたことは注目に値します。Q:NF-κBデコイオリゴDNAの対象疾患である慢性椎間板性腰痛症はどんな病気ですか。A:慢性腰痛とは、3ヶ月以上痛みが継続する腰痛で、その中で慢性椎間板性腰痛症は、椎間板(背骨の間にある軟らかいクッション)が原因で起こる腰痛のことです。慢性椎間板性腰痛症は、慢性腰痛症の約40%を占めると言われていて、患者さんが多い疾患です。この病気では、椎間板が損傷したり変性したりすることにより、痛みが慢性的に続きます。通常、椎間板は脊椎の各椎骨間で衝撃を吸収し、可動性を提供します。しかし、加齢や過度の使用、外傷、または姿勢不良などの原因で、椎間板が摩耗し、圧迫された神経が炎症を引き起こすことがあります。これにより、腰痛が慢性的に発生し、日常生活に支障をきたします。主な症状としては、腰部の鈍い痛みや、体を動かす時に感じる鋭い痛み、坐骨神経痛(脚に放射する痛み)などが挙げられます。治療方法には、理学療法、薬物療法、運動療法、生活習慣の改善が含まれることが一般的です。場合によっては、手術が必要となることもあります。Q:この病気の特効薬はありますか。A:慢性椎間板性腰痛症に特効薬はありません。但し、症状を軽減するために使用される治療法や薬物はいくつかあります。鎮痛薬・抗炎症薬、筋弛緩薬、オピオイド系鎮痛薬やステロイド注射です。これらは痛みの管理を目的としており、完全な治癒を保証するものではありません。こうした背景から、新たな治療薬や再生医療などの根本的治療法の開発には大きな期待が寄せられています。Q:慢性椎間板性腰痛症治療用NF-κBデコイオリゴDNAはどんなお薬で、上記の症状を軽減する薬とはどう違うのですか。A:このお薬は、遺伝子DNAの核酸を構成する4種類の塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミンまたはウラシル)からできた核酸医薬です。上記の症状を軽減するお薬は、炎症や痛みの原因となる物質の生成や痛みの伝達に作用して痛みを和らげますが、NF-κBデコイオリゴDNAは、炎症が起こる時にできる炎症の原因となる因子の発現を遺伝子DNAのレベルで抑制して、痛みを和らげます。詳しく説明すると、NF-κBデコイオリゴDNAは体内で炎症を引き起こす炎症性サイトカインの産生を促す転写因子であるNF-κBのDNA結合部位に似せて人工的に設計された短いDNA断片です。体内に注射されるとNF-κBと結合し、NF-κBの標的遺伝子への結合を妨げます。これにより、炎症性サイトカインの産生が抑制され、炎症の根本原因に直接働きかけることができます。この結果、炎症が抑制され痛みも改善します。Q:この結果はThe SPINE JOURNALに投稿されましたが、どんな学会誌で、またどんな意味がありますか。A:The SPINE JOURNALは、北米脊椎学会(North American Spine Society)が発行する学会誌で、脊椎疾患に関する世界有数の専門誌です。インパクトファクターは約5で、国際的な信頼性が非常に高いと評価されています。この分野において世界中から投稿され、その中でもレベルの高い論文のみが掲載されます。このような一流の学会誌に掲載されたことは、この臨床試験データ及びその理論の科学的妥当性と革新性が国際的に評価された証であり、今後の開発や承認取得に向けた大きな後押しとなることが期待されます。

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2025.04.16

会社説明会 動画公開のお知らせ(7月中旬まで期間限定公開)

2025年3月28日(金)に当社の第26期定時株主総会終了後に開催いたしました会社説明会の動画を公開いたしました。  会社説明会では、はじめに、HGF遺伝子治療用製品について、当社社長の山田より概要をご説明させていただき、米国臨床試験の主導医師である南カリフォルニア大学のデビッド・アームストロング博士と、臨床試験を実施したPERI創業者兼社長のチャールズ・ゼレン博士の2名にご登壇いただき、ご講演いただきました。 両博士のご講演の後は、日ごろ皆さまからいただくお問い合わせのうち、代表的な内容についてご回答する形式で、当社事業に関してご説明させていただきました。この会社説明会の動画は下記URLよりご覧いただけます。少し長いですが、内容ごとに区切ってご覧いただけますので、是非ご覧ください。■会社説明会 動画https://jp-service.qumucloud.com/view/jWNcL3BRvq7mFftTenzv21※なお、動画の閲覧は7月中旬までとなっておりますので、予めご了承ください。

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2025.03.21

議決権行使のお願い

平素より弊社事業にご理解並びにご支援をいただき、誠にありがとうございます。当社は、来る3月28日(金)に第26期定時株主総会を開催いたします。今回の定時株主総会の議決権行使期限は、3月27日(木)午後10時までとなっておりますので、まだ議決権を行使されていない株主様は、期限までに是非とも行使いただきますようよろしくお願いいたします。尚、定時株主総会終了後には、会社説明会を開催いたしますので、都合のつく株主様は、インターネットによる視聴も可能となっておりますので、ご視聴いただければと思います。【第26期定時株主総会】日時:2025年3月28日(金)午前10時(受付開始午前9時)場所:ハービスHALL(大阪府大阪市北区梅田2-5-25 ハービスOSAKA B2F)【会社説明会】株主総会に後に行われる会社説明会では、HGF遺伝子治療用製品の米国臨床試験の主導医師である南カリフォルニア大学ケック医科大学のデビッド・アームストロング教授と、PERI創業者兼社長のチャールズ・ゼレン教授の2名が登壇し※、講演いただく予定です。2名の教授の講演については、同時通訳を行います。※アームストロング教授とゼレン教授は株主総会には参加いたしません。なお、ご来場いただいた株主様へのお土産のご用意はございません。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

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