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2019.12.18

12月15日(日)会社説明会レポート【前編】

2019年12月15日(日)、アンジェス株式会社の会社説明会を行い、約400名の株主さまにご来場いただきました。

本ブログでは、会社説明会レポート【前編】と題して、代表取締役社長山田英からの会社説明部分をレポート形式で紹介します。


■代表取締役社長山田からのご挨拶で説明会スタート

15日(日) 14:30

「皆様、本日はお忙しい中、アンジェス会社説明会にお越しいただきありがとうございます。今年は、春にHGF承認、9月に薬価収載および販売開始となりました。まずはここまで辿り着けたこと、改めて株主の皆様にご報告差し上げると共に厚く御礼申し上げます。」という山田の挨拶で会は始まりました。


■Emendo(エメンド)社に関するリリースの解説

2019年12月12日発表の、『ゲノム編集における先進技術を持つ Emendo Biotherapeutics 社への追加出資による関連会社化決定のお知らせ』のプレスリリースについて説明をさせていただきました。

現在の遺伝子治療はプラスミド、ウィルスベクター、ゲノム編集の3つからなります。私たちのHGF遺伝子治療薬は、世界初のプラスミド製品となりました。(中略)そして、病気の遺伝子から正常な遺伝子へ一度の治療で可能となるゲノム編集は、究極の遺伝子治療であると考えております。ゲノム編集に関しては医療分野ではまだ実用化はされておりません。私たちはこのゲノム編集分野で世界のトップを狙うために、エメンド社に資本参加しました。

現在、ゲノム編集の最新技術は『クリスパーキャス9』と呼ばれるものですが、まだ実用化に至っていない懸念材料として、オフターゲット効果があげられます。オフターゲット効果とは、狙った場所以外を間違って切断してしまうことです。このオフターゲット効果をさらに低減する技術を開発したのがエメンド社です。エメンド社のCEOのDavid Baram氏は、世界的にも有名なイスラエルのWeizmann研究所の出身で優秀な研究者であります。さらに、タンパク質合成に関わるリボゾームの研究で2009年ノーベル化学賞を受賞したAda Yonath氏に師事していた人物でもあります。現時点ではまだ具体的なことは申し上げられませんが、私たちは彼らの技術が、クリスパーキャス9を超える究極のゲノム編集テクノロジーだと期待しています。

ご参考までに、クリスパーキャス9でゲノム編集に取り組んでいる米国の上場会社で『インテリアセラピューティクス』の時価総額は1534億円、『エディタスメディシン』は1943億円、『CRISPRセラピューティクス』は3101憶円となっています。エメンド社はそれらを上回る技術等を有することから、それ以上の企業価値があると期待しています。

遺伝子治療の最高峰といわれるゲノム編集の領域は、世界中から高い注目を集めており、世の中のあらゆる病気を治療できる可能性があります。そして、ゲノム編集分野で世界のグローバルリーダーになるための技術がエメンド社にはあると信じています。

私たちのような規模の会社が、世界中の会社から注目されるようになり、エメンド社のような会社と巡り会えたのは、HGFが日本初の遺伝子治療薬となり、世界初のプラスミド製品であるからです。そして、ここまでに至ったのは本当に株主の皆様のおかげだと思っています。改めて厚く御礼申し上げます。


■開発パイプラインの最新状況

こちらは今回から新しいフォーマットで説明資料に記載しました。日本での条件および期限付き承認フロー、従来の承認フローに分けてパイプライン状況をわかりやすく記載しました。以前ブログでご紹介したプレスリリース解説を交えて資料に反映させて、資料に沿って説明させていただきましたので、こちらをご覧ください。

https://www.anges.co.jp/ir/_pdf/2019_event191215.pdf



■今後の取り組みとしての広報・IR体制の強化


今年春にHGFが条件および期限付き承認を得られて以降、それまで以上にさらに高い注目を浴びるようになり、広報・IR体制の強化はひとつの取り組むべき課題と認識としておりました。株主のみなさまからも様々なご意見を頂戴しておりました。そこで、広報・IR部門を経営企画室から社長室に移管し、IR情報の発信強化に努めてまいります。広報ブログによるわかりやすい情報発信に取り組むと共に、12月16日(月)からはHPにFAQ(よくある質問)を設置いたします。(https://www.anges.co.jp/faq/)また、HPに関しては、さらなるわかりやすい情報発信を目指して、2020年4月を目標に全面リニューアルを予定しています。


■今後のヴィジョン

私たちアンジェスは、“遺伝子医薬のグローバルリーダー”を目指すことを掲げています。どうやってグローバルリーダーになるのか?それは、何度か資料に記載しました3つの遺伝子治療にあります。私たちは、HGFで世界初となったプラスミド製法のみならず、ウィルスベクター、ゲノム編集の領域において世界のトップになりたいと思っております。ウィルスベクターはHGF開発段階では、その副作用が非常に懸念されておりましたが、近年ではその疾患によりウィルスベクターが有効であるという判断がなされるようになってきました。そして、ゲノム編集領域では冒頭ですでにお話ししたようにエメンド社の件です。これらにより、3つの遺伝子治療法を制覇したいと思っております。

そのために、国内外を問わず様々な企業や機関と提携しながら“遺伝子医薬のグローバルリーダー”を目指していきたいと思います。


以上を山田からご説明させていただきました。

この後、森下竜一教授から、資料に沿ってHGFに関する総説をお話しいたしました。


長文になってしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございます。

質疑応答に関しては、会社説明会レポート【後編】にてお伝えいたします。

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