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2019.12.20

12月15日(日)会社説明会レポート【後編(2)】~Emendo社提携の大きな期待とその他資金関係~

2019年12月15日(日)、アンジェス株式会社の会社説明会を行い、約400名の株主さまにご来場いただきました。

本ブログでは、会社説明会レポート【後編(2)】と題して、会社説明会の質疑応答をレポート形式で紹介します。


[株主様からの質問]

初めて説明会に参加させていただきました。今回の54億円の出資が具体的にどのようなビジョンで、何年後どう利益に繋がるのか?というのが、ゲノム編集の部分で気になりました。

また、この米国でのパイプラインの開発と54億円の出資をして、おそらく米国の1PhaseIIIの治験の頃には資金が枯渇すると思うのですが、今後資金調達の目途はたっているのか?私は3月の承認の時から参加しましたが、薬価の出る1日前に朝日新聞デジタルのほうで情報が漏れてしまっていて、御社が漏らしたかどうかはわかりませんが、情報管理をしっかりしてほしいです。言いづらいとは思いますが、増資がPhaseIIIのときにあるのかを質問したいです。


[山田社長からの回答]

ご質問ありがとうございます。私から回答を申し上げます。

改めましてご質問いただきありがとうございます。

今株主様からご質問いただきました、特にこのエメンドに対する出資54億円の件、それから米国のHGFの開発を進めるにあたって、資金的なところで懸念はないのかどうか?それから、私共の国内の薬価収載のときに情報が漏れたのではないか?といったご指摘に対して、できるだけ私どもの現状をつぶさにお話しながらご理解いただけるように努めたいと思います。

私共は、プラスミド製剤のHGF遺伝子治療薬という技術を世界で初めて成功させたことで世界中のいろんな方々からお声がけいただけるようになりました。要するに世の中に存在するいくつかの遺伝子治療薬の中で、世界の雄であるという良い意味でのレッテルをいただき、それが契機になり、遺伝子治療をやっている会社含めて本当にいろんな会社から、多くのプロポーザルが来ています。そういった中で、私共がグローバルリーダーになるために、時に競合しておりました3つ遺伝子治療の領域、とにかくここで覇権をとりたいという気持ちは変わっておりませんし、森下教授が創業した時からの願いも一貫して変わっておりません。これがもし大きな会社のいち組織としてやっていた事業であれば、おそらく潰されていたであろうと思われる時間のかけ方でございましたが、これだけ長い時間とお金をかけて、みなさんのお力添えをいただきながらやってこれたのは、やはり私共がベンチャーだからだと思っています。

そして、(新たな)欲が出てきたのでもなんでもなく、今回のエメンド社との契約は(グローバルリーダーとなるための)まさに必然的なものであると思っておりまして、ゲノム編集の領域で世界一として名を上げたいと思っています。今、老舗の会社をはじめいろんな会社がゲノム編集技術に取り組んでいますが、どれだけの苦労をしていて、どういう状況にあるかは理解しているつもりですが、この領域はまさにアイディア勝負のところもございます。従来の医薬品の開発は、開発の仕方や当局の対応などを含め経験豊かな人でなければできないような非常に難しいところがございます。しかし、このゲノム編集の領域は、従来の医薬品の開発とは違って、ITのように非常にスピード感の求められる側面を持っているように思われます。だからこそ、我々は途中からでも入り込め、エメンド社はある方を介して紹介をいただいた案件でございますが、これぞアンジェスの次のステップ、次の夢を語れる材料であると思っています。(エメンド社が持つ技術の)中身については非常にサイエンティックな話になってしまいますので、いずれかのタイミングでブログ等で説明ができればと思いますが、少なくともカリフォルニア大学バークレー、そしてハーバード大学のブロード研究所、この人達の成果以上のものを私共は期待しておりますし、それに値するデータを彼らが持っているところが大きな出資の要因でございます。

私共が昨年から今年にかけまして、みなさまのお陰で資金調達をさせていただきましたが、その54億円相当というのは、新しい基盤事業での投資を含めた形で、目論見書に記載させていただいてございます。ですので、私どもの考え方、これはもちろん思いつきでやっているものではございませんし、長い間、この領域をどうしていくかという観点から、最終的に決めたことでございます。これはもちろんしっかりと成果を出して、皆様にお見せしないといけないのですが、今日の段階では、まさに世界のトップを狙うための契約であるというようにご理解いただきたいと思います。

もちろん日本の領域、日本の患者さんの病気を治すということは、我々が日本の会社である以上大事な義務であると認識する一方で、マーケットの大きい欧米の領域を精査してまいりますと、日本の市場は(世界の市場の)10%を切っており、その小さな領域だけでビジネスをするのが本当によいのか、やはり世界の領域がどんな状況であるか、ビジネスの観点からどこを攻めたらよいのか、ということを考えないといけない時期になりました。私共がグローバルリーダーを目指して、グローバル化を強く謳い続けるのはここにございます。そこもぜひ株主皆様にはご理解いただきまして、そのためにも広報の在り方を見直し、皆様にもっとご理解いただけるように努めてまいります。

また、米国のHGF開発(PhaseIIb)につきましては、すでに予算を計上しておりますし、今まで資金調達をさせていただいた範囲内で十分にやっていけるという目論見のもとにやってございますので、今株主様がご懸念されましたように、そのために米国の開発がおろそかになるのではないかというところは全くございませんので、そこはぜひご安心いただきたいと思います。

それから、非常にがっかりしたというご発言をいただきましたが、せっかく薬価収載になる時に、ああいった形で記事が出てしまって、アンジェスがリークしたのではないか?というご懸念を抱かれるのは当然のことと思います。しかし、私共はそういうリークは一切してございません。しかしながら、少なくともこの株価の下落に関して、やはり市場の反応というものが大きかったと思いますので、こちらとしては引き続ききちんとした情報管理を行ってまいります。

ご質問本当にありがとうございます。感謝申し上げます。


後日、会社説明レポート【後編(3)】をアップいたします。

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