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2019.12.27

年末年始の営業についてのお知らせ

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら2019年12月28日(土) から 2020年1月5日(日)まで年末年始休業日 とさせていただきます。年始は、2020年1月6日(月) より営業いたします。恐れ入りますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。本年中のご愛顧に心より御礼申し上げますと共に、2020年も変わらぬお引き立てのほど宜しくお願い申し上げます。

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2019.12.27

Vasomune社が米国国防総省の医療研究プログラム(PRMRP)で受賞

当社と、急性呼吸不全など血管の不全を原因とする疾患を対象とした医薬品の共同開発を行っているカナダのVasomune Therapeutics Inc(以下(Vasomune社)が、米国国防総省の医療研究プログラム(PRMRP)において「 Acute Lung Injury(急性肺損傷)」の分野で受賞し、260万ドル(USD)の助成金を授与されました。https://cdmrp.army.mil/prmrp/awards/19ttdaawardsPRMRP※1(Peer Review Medical Research Program)とは、1992年、米国の国民、軍隊、議会らステークホルダーの声を受けて、生物医学研究への新しいアプローチを進めていくことを目的として設立されたCDMRP※2(the Congressionally Directed Medical Research Programs)連邦議会管理医療プログラムの中のひとつです。CDMRPでは、他の機関が資金を投じることがないような高インパクト、高リスク、高利得のプロジェクトに助成金を提供しており、これまで139の異なる分野で計1170以上のプロジェクトに20億ドル以上の支援をしています。今回Vasomune社は、軍の死傷者および民間人の急性肺損傷(ALI)や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)※3治療のための医薬品「AV-001」開発が非常に高く評価され、受賞に至りました。(専門家からの評価で1(最高)~5のうち、「1.4」と高評価。)Vasomune社のCEO Douglas A. Hamiltonは、今回の受賞を受けて「今回得た助成金を今後の臨床プログラムのサポートのために役立ていきたい。」と述べています。※1:PRMRP(Peer Review Medical Research Program)とは?ピアレビュー医療研究プログラム。CDMRPのなかの研究プログラムの一つで、1999年に設立されました。軍隊のメンバーの健康ケアや福祉を向上させるという目標のもと、科学や医学の広い範囲にわたる研究を支援しています。2019年度は、49のあらゆる疾患・症状の研究開発に対して計3億5,000万ドル(USD)の助成金を付与しており、Vasomune社は「Acute Lung Injury(急性肺損傷)」の分野で受賞しました。※2:CDMRP(the Congressionally Directed Medical Research Programs)とは?連邦議会管理医療プログラム。1992年に、米国の国民、軍隊、議会らステークホルダーの声を受けて、生物医学研究への新しいアプローチを進めていくことを目的に、米国議会により設立されました。他の機関が資金を投じることがないような高インパクト、高リスク、高利得のプロジェクトに助成金を提供しています。※3:ALI(急性肺損傷)、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)とは?重症肺炎、敗血症や外傷などの様々な疾患が原因となり重度の呼吸不全となる症状の総称です。肺に液体が溜まり、血液中の酸素レベルが異常に低下する様々な病気が原因で発生します。ARDS、ALIともに、深刻な低酸素状態を示し、動脈血液中の酸素分圧(Pao2)が低下し、その程度に応じて、ALIとARDSに分類され、ARDSの方がALIよりも重症と位置付けられています。

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2019.12.25

12月15日(日)会社説明会レポート【後編(3)】~Emendo社の筆頭株主になる意義~

2019年12月15日(日)、アンジェス株式会社の会社説明会を行い、約400名の株主さまにご来場いただきました。本ブログでは、会社説明会レポート【後編(3)】と題して、会社説明会の質疑応答をレポート形式で紹介します。[株主様からの質問]会社創業時からの株主です。御社の広報に関するご質問があります。御社の広報に関しては改善していくという話がございましたが、直近の話で申し上げます。エメンド社への出資を先日発表され、マーケットが大変混乱し、全く評価をしないばかりか、株価が実質下がったというのが実態で、週明け以降どうなるかということを皆さん大変心配していることと思います。先般、大変批判を浴びて、株価が影響を受けた第三者割当増資、100億円超の資金調達、その約半分の50億円以上の出資をいきなりされたということに関して、何の情報もなく、大変皆さん戸惑った、それが株価に反映したんだと思います。ところがエメンド社について、私なりに(エメンド社の)会社のホームページを見ましたら、なんと、数年前に設立した時に武田製薬系のファンド会社が大株主だということがわかりました。そこで、これはとんでもない会社なのかなと、先ほど社長からもお話があって、世界の最先端を走るゲノム編集の会社だということがわかりました。この会社は非上場です。そうすると一般的に非上場の会社は株式の譲渡制限がかかっているので、一般的に株式の売買ができません。したがって、御社が出資をする中でかなりいろいろな戦略なり、ご苦労されたのではないかと思います。大変失礼ながら御社のように世界的に見て(高く)評価をされていない会社が、新たに出資をするということは大変なことだと思うので、相当の根回しがあったかと思います。ところが、今回会社の社運をかけてこの事業に取り組もうとしている、その中で50億の出資これは分かるのですが、今日の資料をみて愕然としました。2015年設立、去年現在の資本金及び資本準備金が8億しかない。8億しかない会社に対して、来年の6月までに御社が50億を出資することによって御社が30%の株主になる。ということは、その時点での資本金は単純に計算して、1,500億を想定されているということになるかと思いますが、去年の12月現在での8億円の資本金及び準備金が、どうして来年の6月に1,500億円までになるのか、御社のほかに出資をするところがあるのか?またはこの株式が第三者割当増資なのか、または既存の株主からの引き受けなのか全くわかりません。そういった情報を丁寧に出していただければ相当評価があったかと思うんですけど、非常にそういう意味で残念ながら不信感を感じました。また、更に言うと現在の武田製薬系のファンド会社が、そのあとどういう展開になっていくのか、ファンドですから、株式を売却することが目的なのか?または武田製薬がそれを引き継いでいくのか?要するに来年6月以降の株主構成はどうなってくるのか。そこでそういう大手の製薬会社とか、武田製薬さんが、投資先に残るのであれば、御社がそこに出資者として加わることは大変な評価になると思うのですが、その辺のところをIRとか絡めてうまく情報開示していただきたいという風に思います。[山田社長からの回答]ご質問ありがとうございます。私の方から今のご質問にお答えしたいと思います。大変私共の経営のことを本当にご心配いただきながら、しっかりと勉強していただいてのご発言かと思います。ありがとうございます。おそらく若干誤解されているかと思いますが、1,500億円ではございません。1桁違います。私共は、この出資をすることによって約32%、30%以上の大株主になるわけでございますが、これ以上は秘密保持に関することでございます。もちろん株主様にお伝えしたいのはやまやまでございますが、これは先方の経営にも関わることですので、できるだけ先方に迷惑が掛からないような形でお伝えしたいと思います。実は、私共は武田薬品工業株式会社さんを上回って大株主になります。そして、更に経営者David Baram氏含めた顧問の株主さんがおられますが、エメンド社のプロジェクトはこの株主さんと一緒に、言ってみれば共同経営をするという形を考えたいと思っております。1,500億円という数字は、株主さまの誤解でございますので、その懸念はぜひ払拭していただきたいと思いますし、これからは広報という手段を使いまして、できるだけ誤解がないように、もっと安心感を持っていただけるように努めてまいりますので、今日に限らず是非いろんな形でご指摘いただければと思います。先ほど一部申し上げましたが改めて申しますと、従前のゲノム編集はもう正直言いまして、このエメンド社の技術には勝てません。私はそう思っています。遺伝子の中の一塩基違っただけでも副作用の問題を払拭できないということになれば、当局は認めるはずがありません。そういったことを踏まえ私共は厳密に精査した上での結果、成果でございます。ではなぜ、エメンド社のようなところが今までシーリングされてきたかといいますと、これは彼らの戦略でございます。先日ハーバード大学から新しい治験と称してNature誌に記載された論文がございますが、もうその中身はすでにエメンド社が発見し、これならいけるということで、パテントにも収載するという形の方針で進めてきたということがございます。この辺は非常に情報戦になるということは当然のことなんですが、森下先生を横に置いて恐縮ですが、やはり大学の先生というのはどうしても(新しい技術の発見を)発表しなければならないというところがございます。しかし、我々のようなベンチャーは、むしろ発表しないでパテントでカバーするということを考えます。一部の方からはホームページを見てもわからないというご指摘もございましたが、実はホームページにないことがこの会社の宝でございます。そういった情報戦の中でやっています。しかも私共は1年以上かけて、この会社について調べて、その上での出資でございますので、ぜひご理解いただきたいのと、株主さまの質問に対して応えるには、あとは実績を出していくことだと思っておりますので、ぜひそのチャンスをいただきたいと思います。十分な答えになっていないかもしれませんが、是非この出資につきましてもご理解いただきながらご支援いただきたいと思います。ご質問いただきありがとうございました。[この後・・・]会の終了後、改めて山田社長と質問者である株主様で立ち話をされた際に、1500億円という数字が誤解であったことおよびエメンド社の可能性に関してご理解いただけました。発表会のレポートは以上となります。4回に分けてとなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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2019.12.20

12月15日(日)会社説明会レポート【後編(2)】~Emendo社提携の大きな期待とその他資金関係~

2019年12月15日(日)、アンジェス株式会社の会社説明会を行い、約400名の株主さまにご来場いただきました。本ブログでは、会社説明会レポート【後編(2)】と題して、会社説明会の質疑応答をレポート形式で紹介します。[株主様からの質問]初めて説明会に参加させていただきました。今回の54億円の出資が具体的にどのようなビジョンで、何年後どう利益に繋がるのか?というのが、ゲノム編集の部分で気になりました。また、この米国でのパイプラインの開発と54億円の出資をして、おそらく米国の1PhaseIIIの治験の頃には資金が枯渇すると思うのですが、今後資金調達の目途はたっているのか?私は3月の承認の時から参加しましたが、薬価の出る1日前に朝日新聞デジタルのほうで情報が漏れてしまっていて、御社が漏らしたかどうかはわかりませんが、情報管理をしっかりしてほしいです。言いづらいとは思いますが、増資がPhaseIIIのときにあるのかを質問したいです。[山田社長からの回答]ご質問ありがとうございます。私から回答を申し上げます。改めましてご質問いただきありがとうございます。今株主様からご質問いただきました、特にこのエメンドに対する出資54億円の件、それから米国のHGFの開発を進めるにあたって、資金的なところで懸念はないのかどうか?それから、私共の国内の薬価収載のときに情報が漏れたのではないか?といったご指摘に対して、できるだけ私どもの現状をつぶさにお話しながらご理解いただけるように努めたいと思います。私共は、プラスミド製剤のHGF遺伝子治療薬という技術を世界で初めて成功させたことで世界中のいろんな方々からお声がけいただけるようになりました。要するに世の中に存在するいくつかの遺伝子治療薬の中で、世界の雄であるという良い意味でのレッテルをいただき、それが契機になり、遺伝子治療をやっている会社含めて本当にいろんな会社から、多くのプロポーザルが来ています。そういった中で、私共がグローバルリーダーになるために、時に競合しておりました3つ遺伝子治療の領域、とにかくここで覇権をとりたいという気持ちは変わっておりませんし、森下教授が創業した時からの願いも一貫して変わっておりません。これがもし大きな会社のいち組織としてやっていた事業であれば、おそらく潰されていたであろうと思われる時間のかけ方でございましたが、これだけ長い時間とお金をかけて、みなさんのお力添えをいただきながらやってこれたのは、やはり私共がベンチャーだからだと思っています。そして、(新たな)欲が出てきたのでもなんでもなく、今回のエメンド社との契約は(グローバルリーダーとなるための)まさに必然的なものであると思っておりまして、ゲノム編集の領域で世界一として名を上げたいと思っています。今、老舗の会社をはじめいろんな会社がゲノム編集技術に取り組んでいますが、どれだけの苦労をしていて、どういう状況にあるかは理解しているつもりですが、この領域はまさにアイディア勝負のところもございます。従来の医薬品の開発は、開発の仕方や当局の対応などを含め経験豊かな人でなければできないような非常に難しいところがございます。しかし、このゲノム編集の領域は、従来の医薬品の開発とは違って、ITのように非常にスピード感の求められる側面を持っているように思われます。だからこそ、我々は途中からでも入り込め、エメンド社はある方を介して紹介をいただいた案件でございますが、これぞアンジェスの次のステップ、次の夢を語れる材料であると思っています。(エメンド社が持つ技術の)中身については非常にサイエンティックな話になってしまいますので、いずれかのタイミングでブログ等で説明ができればと思いますが、少なくともカリフォルニア大学バークレー、そしてハーバード大学のブロード研究所、この人達の成果以上のものを私共は期待しておりますし、それに値するデータを彼らが持っているところが大きな出資の要因でございます。私共が昨年から今年にかけまして、みなさまのお陰で資金調達をさせていただきましたが、その54億円相当というのは、新しい基盤事業での投資を含めた形で、目論見書に記載させていただいてございます。ですので、私どもの考え方、これはもちろん思いつきでやっているものではございませんし、長い間、この領域をどうしていくかという観点から、最終的に決めたことでございます。これはもちろんしっかりと成果を出して、皆様にお見せしないといけないのですが、今日の段階では、まさに世界のトップを狙うための契約であるというようにご理解いただきたいと思います。もちろん日本の領域、日本の患者さんの病気を治すということは、我々が日本の会社である以上大事な義務であると認識する一方で、マーケットの大きい欧米の領域を精査してまいりますと、日本の市場は(世界の市場の)10%を切っており、その小さな領域だけでビジネスをするのが本当によいのか、やはり世界の領域がどんな状況であるか、ビジネスの観点からどこを攻めたらよいのか、ということを考えないといけない時期になりました。私共がグローバルリーダーを目指して、グローバル化を強く謳い続けるのはここにございます。そこもぜひ株主皆様にはご理解いただきまして、そのためにも広報の在り方を見直し、皆様にもっとご理解いただけるように努めてまいります。また、米国のHGF開発(PhaseIIb)につきましては、すでに予算を計上しておりますし、今まで資金調達をさせていただいた範囲内で十分にやっていけるという目論見のもとにやってございますので、今株主様がご懸念されましたように、そのために米国の開発がおろそかになるのではないかというところは全くございませんので、そこはぜひご安心いただきたいと思います。それから、非常にがっかりしたというご発言をいただきましたが、せっかく薬価収載になる時に、ああいった形で記事が出てしまって、アンジェスがリークしたのではないか?というご懸念を抱かれるのは当然のことと思います。しかし、私共はそういうリークは一切してございません。しかしながら、少なくともこの株価の下落に関して、やはり市場の反応というものが大きかったと思いますので、こちらとしては引き続ききちんとした情報管理を行ってまいります。ご質問本当にありがとうございます。感謝申し上げます。後日、会社説明レポート【後編(3)】をアップいたします。

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2019.12.19

12月15日(日)会社説明会レポート【後編(1)】~HGFの米国市場とビジネスの予想~

2019年12月15日(日)、アンジェス株式会社の会社説明会を行い、約400名の株主さまにご来場いただきました。本ブログでは、会社説明会レポート【後編(1)】と題して、会社説明会の質疑応答をレポート形式で紹介します。[株主様からの質問]まず最初に、苦節20年、日本初の遺伝子治療薬であり、慢性動脈閉塞症の分野では世界初の遺伝子治療薬の開発に成功し、販売にこぎ着けた創業者の森下先生並びに山田社長両氏の長年のご苦労に対して改めて敬意を表します。ところでこの快挙にも関わらず、市場の評価は非常に低く、株価は低迷しています。原因は、薬価が当初大方の株主や市場が予測していた約200万円を大きく下回る60万円となり、10年後最大売上12億、対象患者992人と、厚生労働省が発表したことにあります。しかし、その後アンジェスは、日本の数倍の市場(規模)である米国での治験再開を発表しました。それにも関わらず市場の反応は悪く、相変わらずの株価低迷です。私は、現在のこの株価は全く不当な評価だと思っております。その原因はひとえに我々株主の勉強不足と誤解によるものであり、併せて会社側の情報開示不足と失礼ながら広報の稚拙さによるものと考えます。会社側の情報開示不足と具体的な数字が無いため、せっかくのIRや広報も効果が無く、かえってガッカリ感で株価を下げているように考えています。したがって、ここからが質問です。アメリカの市場規模と米国でのアンジェスの売上獲得目標は大体いくら位になるのでしょうか?私は現在アンジェスが公表しているデータから、私自身が試算してみました。市場規模は、投与患者数×薬価で決まります。まずその患者数ですが、山田社長が9月26日のBSテレビ東京の生出演で、HGFの潜在患者数は日本国内が40万人、米国は専門調査会社より100万人と発表されています。一方で、11月22日のIRでは、今回の治験はグローバル治験方針のステージ4段階のステージI~IIの下肢切断リスクの少ない対象患者とし、該当する患者は全体の約60%と専門家は指摘、と発表しています。全体の60%というのは、具体的な数字が出ておりせんが、私は9月26日の山田社長発言の潜在患者数100万人、これが全体だと推定しますので、今回の治験は100万人×60%=60万人がHGFの投与可能対象患者数と読み取れます。次に「患者数×薬価」の薬価の方ですが、日本では中医協薬価専門部会で協議されて、いわゆる厚生労働省・国家が薬価を決定しています。先ほど山田社長が解説されましたが、アメリカは違います。米国はFDAや国が一方的に薬価を決定するのではなく、開発企業が民間保険会社と連携しながら、企画性・有効性・安全性・マーケットシェアを考慮して開発企業自らが自由裁量で薬価を決定する、つまり薬価はアンジェスが自由に決定できるということです。したがって、今回のアメリカの治験の薬価は、アンジェスが、日本よりもステージの低い患者なので、仮に薬価を50万円とアンジェスが決めたとします。すると2回投与で100万円と仮定しますと、HGFの対象市場規模は、最大先ほどの60万人×100万円ですから、6000億円となります。森下先生があるTVのインタビューで、現状この分野では競合会社は見当たらず、アンジェスが先頭を走っていると応えられています。としますと、この6000億円ですけども、したがって全対象患者60万人のうち少なく見積もって仮に3人に1人の患者が投与したとしますと、20万人ですから、6000億の3分の1の2,000億円です。ただし、これは田辺三菱の売上となります。アンジェスの獲得金額はいくらかというと、ロイヤリティが30%、これは今までの内容から類推しますと、2000億円の30%=600億円。アンジェスの獲得金額は600億円と推定されます。仮に日本と同じ薬価が60万円と決まったとしますと、2回投与で120万円、したがって720億円。仮に日本より安く40万円と決まったとしますと、2回投与で80万円ですから、480億円。ということは、アンジェスの獲得金額は、したがって480億円~720億円より、500億円~600億円は堅い数字ではないかと推定するわけですが、以上、私が仮定した数字の計算ですけども、いずれも会社のIRや山田社長・森下先生のTV発言を根拠に仮に計算しています。数字は仮定ですけども、先ほどのアンジェスが自由に薬価を決められるというアメリカの制度とこの計算の構図に基本的な誤りがあるかどうかをお答えいただきたいです。そのうえで、米国の市場規模とアンジェスの獲得可能金額を教えていただければありがたいのですが、もしこの計算方式が正しくて、もしこれに近い金額であれば、アンジェスがかつて2025年の売上目標500億円を目指すとした長期経営計画がありました。これは取り下げましたが、これはハッキリ言って達成可能です。以上から、アメリカの治験再開はアンジェスの2年後以降、すなわち2021年以降に500億円前後の売上を見込める可能性がある、と考えます。ここまでが質問ですが、最後にお願いがあります。実は本日の株主説明会のやり取りをぜひ2~3日中に、先程広報の充実と仰っていましたので、会社広報として、ぜひ出来るだけ早くホームページに発表していただきたい。本日の出席者はせいぜい200~300人です。出席できない全国の個人株主は推定10万人以上です。会社の現況を善意で応援している個人株主に対して、正確で誠実な広報で答えていただきたい。その際、絶対に具体的な数字での説明をお願い致します。今回かなり広報の改革をされるということになっていますけれども、今までの広報は専門的過ぎたり、具体的な数字が無いため、誤解を招いたり、かえってマイナスの効果しか生んでいません。以上、宜しくお願い致します。[山田社長からの回答]ご質問ありがとうございます。山田の方からお答え申し上げます。ご質問ありがとうございました。株主様がいかに普段から私共の業態を研究し、またいろんな角度で叱咤激励をいただいているということを今改めて認識しています。特に市場の評価が不当ではないか、と冒頭にまずお話をいただきましたが、社長の私が申し上げるのもなんですが、私もそう思っています。これだけの成果をあげながら、株価がこういう形で低迷しているのは株主の皆様方に大変申し訳ない思いでございます。とにかく今は手を打つべきであると考え、その一環として、ご指摘ありましたように、広報IRの強化を宣言させていただきました。私共としましては、まずは承認という結果がないと中々(アンジェスを)一人前(の会社)として見てもらえませんでしたが、アメリカやヨーロッパを渡り歩いていると、我々のHGF承認が非常に高く評価されており、これだけの成果を皆さまのご指導をいただきながらやってきたことに対して、もっと胸を張っていいんじゃないかという心境に至ってございます。さて、大事な数字の話をご指摘いただきましたが、私が9月末のBS日経で日本の患者数そして米国の潰瘍を有する患者の数を株主様が言われたように表現してございます。問題はそのうちどれ位の患者様をHGFで獲得できるかということだと思います。従前は対象疾患をCLI(重症下肢虚血)に限っていましたので、CLIの相場感、米国のその当時の薬価2万ドル~3万ドルと想定していました。これはアメリカの調査機関であるIMSが時間をかけて調査したものです。また、ヨーロッパも、ヨーロッパの調査機関を通じて調査した結果でもありました。さらに、当時競合とみなしていたフランスの世界第4位の会社である「サノフィー」も2万ドル~3万ドルという薬価を提唱していました。そういった観点から約5000億円~6000億円の市場規模を算定していました。しかし、新しいグローバルガイドラインにより、対象疾患をCLIからCLTI(包括的高度慢性下肢虚血)にしたことで、患者数の範囲をかなり広げて考える必要が出てきました。それに加えて、症状が重症だけではなく、重度に近い少々穏やかな症状の患者までを対象にすることになるため、薬価はもう少し低くなるかもしれないという状況にございます。ここはアメリカの場合、保険会社と私共が決めることではありますが、治験を終えるまでは今は何とも申し上げられません。私共が目指す将来の姿は、アメリカの患者に投与して、しっかりと株主の皆様にお応えしていくことに尽きるかと思います。今、株主さまがお出しした市場規模の数字は、基本的には間違っているとは思いませんし、こうありたいなというのが私どもの考えでございます。やはり今回上市をして、この立場になって初めて売ることの大変さを痛感しています。実際には、田辺三菱製薬様に販売していただいており、私共がセールスフォースを持つことはありませんので、正直に言って無力なところがございますが、願わくば1人でも多くの患者さんに投与していただきたいと思っています。やはりセールスフォースを持たないアンジェスは、正直に言って無力なところがございます。従いまして、販売の部分は田辺三菱製薬様にお任せするにしても、戦略的なところ例えばアメリカのデータや適応拡大など含めて、HGFの価値を向上させていきたいと思っております。ぜひこちらご理解いただくと同時に、今まで以上にご支援いただきたいと切にお願いする次第でございます。株主様のいくつかのご要望がございましたが、私どもなりに解釈して、少なくとも満足いただけるような形で対応してまいりたいと思います。ご質問本当にありがとうございます。感謝申し上げます。後日、会社説明レポート【後編(2)】をアップいたします。

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