2025年8月8日にアンジェス株式会社が開示した「HGF遺伝子治療用製品の米国での開発方針決定及びベーリンガー・インゲルハイム・バイオファーマシューティカルズ社との原薬供給契約に関するお知らせ」において、アンジェスが米国で末梢動脈疾患(PAD)治療を目的として開発中のHGF遺伝子治療用製品(以下、「当製品」という)について、臨床試験を完了とし、生物製剤承認申請(BLA)に向けた準備を進める方針を表明しました。また、同製品の原薬供給契約に関してベーリンガーとの最終調整中であることをお知らせいたしました。
本日、アンジェスとベーリンガーは、当製品の原薬に関する受託開発・製造契約を正式に締結したことを発表いたします。両社は、規制当局による承認取得に向けて、今後も協力を継続してまいります。
ベーリンガーインゲルハイム(以下、「BI」という)のバイオ医薬品受託製造部門であるBioXcellence™ は、アンジェスのCDMO(契約開発・製造機関)として、HGF遺伝子治療製品の有効成分の製造及び供給 を担います。このプラスミドDNA分子は、ベーリンガーが保有する独自の微生物技術を用いてオーストリア・ウィーン拠点で製造されており、両社の臨床試験用供給に関する協業は約20年前から継続しています。
当社の代表取締役社長 山田英は、「私たちは、世界有数の医薬品及びバイオ医薬品製造企業であるBIとの提携を誇りに思います。米国FDAのBLA(生物製剤承認申請)の成功に向けて互いに尽力できることを楽しみにしています。化学、製造、及び管理(CMC)に関する更なる情報が、近い将来FDAとのプレBLA会議に提供される予定です。」と述べました。
ベーリンガーインゲルハイム・BioXcellence™の事業開発及びキーアカウントマネージメント部門の責任者であるウーテ・レーマンは次のように述べています。「BioXcellence™では、バイオ医薬品製造における専門性を活かし、高品質かつ信頼性の高い製造サービスを提供することで、パートナー企業のFDA BLA承認などの規制上のマイルストーン達成を支援し、革新的な治療法を世界中の患者に届けることを目指しています。アンジェスとの協業の機会を大変光栄に思っており、本パートナーシップの今後の成功に貢献できることを楽しみにしています。」
PADは複雑な病状であり、世界で2億人が罹患しています。潰瘍、感染症、最終的には切断といった下肢に極めて深刻な合併症を引き起こす可能性があります。(*1)
Armstrong教授らの報告によれば、がんと比較しても、重度な下肢(足首より近位)の切断後の5年生存率(死亡率57%)は、肺がん(80%)に次いで2番目に高いことが示されています(*2,3)。また、Global Vascular Guidelines(*4)では、PADの早期段階での治療開始が推奨されています。そのため、比較的早期のPAD患者にHGF遺伝子治療用製品による治療を開始することで、潰瘍や切断のない期間を延ばし、患者の生活の質向上、感染や切断予防に寄与することが可能性となります。
当社は、今後もBIとの継続的な協業がHGF遺伝子治療用製品の開発を加速させ、中期的な企業価値向上に寄与するものと確信しております。
なお、今回のBI社との契約締結に伴う当連結会計年度における連結業績予想に変更はありません。
ベーリンガーインゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは、人及び動物の健康に貢献するバイオ製薬企業です。研究開発における業界トップクラスの投資を行い、アンメットメディカルニーズの高い分野で、より長くより良い生活を送ることを可能にする革新的な治療法の開発に注力しています。1885年の創業以来、ベーリンガーインゲルハイムは株式を公開しない独立した企業形態により、長期的な視点を維持し、バリューチェーン全体にサステナビリティを組み込んだ活動を行っています。より健やかでサステナ ブルかつ公平な未来を築くため、約5万4,500人の社員が130ヵ国以上で活動しています。 詳細は下記をご参照ください。 https://www.boehringer-ingelheim.com/(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
ベーリンガーインゲルハイムBioXcellence™
ベーリンガーインゲルハイム BioXcellence™はパートナー企業と協働し、バイオ医薬品の安定供給を実現しています。同社は、受託開発・製造(CDMO)における豊富な経験を活かし、これまでに世界中の患者に向けて、45品目以上の商用製品を供給してきました。哺乳類細胞や微生物技術などの主要分野において、グローバルな製造ネットワークを展開しており、バイオ医薬品の革新を商業的成功へと導いています。 詳細はwww.bioxcellence.comをご覧ください。
*1. Allison MA, et al. Health Disparities in Peripheral Artery Disease: A Scientific Statement from the American Heart Association. Circulation. 2023 Jul 18;148(3):286-296.
*2. Armstrong DG, Boulton AJM, Bus SA. Diabetic Foot Ulcers and Their Recurrence. N Engl J Med. 2017 Jun 15;376(24):2367-2375.
*3. Armstrong DG, et al. Five year mortality and direct costs of care for people with diabetic foot complications are comparable to cancer. Journal of foot and ankle research. 2020;13(1):1-4
*4. Michael S. Conte, et al. Global vascular guidelines on the management of chronic limb-threatening ischemia. Journal of Vascular Surgery. 2019;Volume 69, Number 6S
