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2015.05.07

5月5日付の日経新聞でCIN治療ワクチンが取り上げられました

アンジェスMGの開発プロジェクト「CIN治療ワクチン」に関する記事が5月5日付の日経新聞で取り上げられました。

CIN治療ワクチンは現在、東京大学医学部附属病院で、川名敬准教授のもと探索的臨床研究が実施されています。

※「HPV16型陽性の子宮頸部中等度上皮内腫瘍性病変(CIN2)に対する乳酸菌を利用したCIN治療薬の探索的臨床研究」(プラセボ対照二重盲検比較試験)。この試験の経費には、厚生労働省科学研究費(医療技術実用化総合研究事業(臨床研究・治験推進研究事業)補助金が使用されています。


記事の中にあった10名のうち8名は手術せずに済み…というのは、過去に同じく東京大学医学部附属病院で実施された試験の結果で、2014年9月に発表されたものです。

(2014 年9月25 日 アンジェスMGプレスリリース「子宮頸部前がん病変治療ワクチン(CIN治療ワクチン)の研究者主導臨床試験結果が判明 ~国際医学専門誌に掲載~」ご参照)


この試験はステップ1とステップ2の2段階に分けて実施されたもので、ステップ1では、子宮頸部前がん病変(CIN3)を有し子宮頸部円錐切除術を必要とする10例の患者を対象として至適服用量の検討が行われました(1日何カプセルが最適かの検討)。ステップ2では、決定した至適用量において7例の患者で有効性と安全性が検討されました。このステップ1と2の至適用量を服用した被験者の合計が10例です。

ステップ1・ステップ2試験では投与した全例(17例)で薬剤に由来する有害事象の発生は認められず、また至適用量を服用した被験者(10例)の70%で投与開始後9週目の時点で前がん病変の明らかな退縮が確認されました。

(上記の論文より。〔Kawana, K., et al., Vaccine, Volume 32, Issue 47, 29 October 2014, Pages 6233–6239〕)。


CINはCervical Intraepithelial Neoplasiaの略で、「子宮頸部前がん病変」のことです。

CIN治療ワクチンは乳酸菌(L.casei)をベースとした経口投与の治療薬であり、子宮頸部前がん状態の組織を退縮させ、子宮頸がんへの移行や円錐切除手術を回避することが期待されています。

CIN治療ワクチン

子宮頸部前がん病変とくに子宮頸部円錐切除術等の外科的手術を必要とするステージの年代の発生ピークは出産のピークに相当しますが、手術は早産等のリスクが高まることから、CIN治療ワクチンは手術を回避できる治療用ワクチンとして期待が高まっています。

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