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2023.08.15

ACRL担当者へのインタビューブログ【後編】

広報がアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、ACRL)担当者に、希少遺伝性疾患の検査や早期発見の重要性等について、インタビューをした内容を紹介する後編です。前編はコチラ/中編はコチラ今回は、出産を控える、あるいは新生児をお持ちの親御さんをはじめ、自治体や医療機関の方々にも知っていただきたい内容を紹介いたします。■CReARIDさんが実施するオプショナルスクリーニングの成果今年4月3日に、埼玉医科大学から発表(https://www.saitama-med.ac.jp/new/pressrelease_230403.pdf)されていますが、群馬県では、2023年1月6日に、群馬県庁から県内の分娩取扱施設宛に「先天性代謝異常等検査における拡大スクリーニング実施機関の周知」を促す通達が行われており、CReARIDさんで実施している「オプショナルスクリーニング」が推奨され、群馬県全域の拡大新生児スクリーニング検査を担っています。CReARIDさんのオプショナルスクリーニングでの検査の結果、これまでに数人の病気の方を発見することが出来たと聞いております。以前より、希少疾患の患者数は、何万人あるいは何十万人に一人などと表現されることもありますが、それは症状が出てから検査を行って、疾患が特定されての数値でした。それが、症状が出る前からスクリーニング検査を行っていくと、おそらく確率頻度は上がっていくのだと思います。スクリーニング検査により、疾患を早期発見することで、適切な治療を行い、疾患の発症を防ぐ(症状を抑える)ことが出来れば、その新生児やご家族のその後の人生にとっても非常に大きな意味があると思っていますCReARIDホームページ:http://www.crearid.or.jp/■出産を控える親御さんだけでなく、自治体や医療機関の方々にも知ってほしい(自治体の公費負担で行っている)新生児マス・スクリーニングは、日本国内で生まれたほぼ全ての新生児に対して、全国どこでも同じクオリティで検査を実施出来ていますが、一方、拡大新生児スクリーニング検査の実施状況は地域差があるのが現状です。拡大新生児スクリーニング検査についても、マス・スクリーニングと同様に、日本国内どこで受けても同じ検査を受けられるように、ACRLとしては尽力していきたいと思っていますし、出生後すぐにスクリーニング検査を行うことで、症状が出る前に疾患を見つけることにつながるため、出産を控えた親御さんだけでなく、自治体や医療機関の方たちにも、拡大新生児スクリーニング検査の存在はぜひ知ってもらいたいです。また、大手では取り組まないような、希少疾患の検査事業を進めていけるのは、バイオベンチャーであるアンジェスだからこそと思っていますし、アンジェスがやるべきだと思っています。後編はここまでとなります。今後とも当社の希少疾患への取り組みにご支援の程、よろしくお願いいたします。前編の記事についてはこちらをご覧ください。https://www.anges.co.jp/blog/detail.php?p=100597中編の記事についてはこちらをご覧ください。https://www.anges.co.jp/blog/detail.php?p=100599アンジェス広報

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2023.08.14

ACRL担当者へのインタビューブログ【中編】

広報がアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、ACRL)担当者に、希少遺伝性疾患の検査や早期発見の重要性等について、インタビューをした内容を紹介する中編です。(前編は、コチラ)今回は、ACRLが現在実施している拡大新生児スクリーニングの対象疾患の「ムコ多糖症」や「副腎白質ジストロフィー(ALD)」を事例としたお話を紹介いたします。■アンジェスならではの対象検査項目「ムコ多糖症」アンジェスでは以前(2008年から2019年)、ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」の販売を行っていました。 https://www.anges.co.jp/faq/_pdf/story_of_naglazyme.pdfACRLの拡大新生児スクリーニング検査の対象項目の一つでもある「ムコ多糖症」は、 生まれつき、体の中でムコ多糖という成分を分解する酵素の働きが弱い(あるいはない)ために、ムコ多糖が体に溜まってしまうことで発症します。ムコ多糖症は足りない酵素と体に溜まるムコ多糖の種類の違いから、7つの型に分類されます。ムコ多糖症の新生児スクリーニングを実施している検査機関のほとんどは、このうち国内でも患者数の多いムコ多糖症I型、II型を対象に検査をしています。一方で、ACRLではムコ多糖症のうち国内で治療薬があり、早期発見・早期治療が重症化予防に重要なムコ多糖症I型、II型、IVA型、VI型の4つのタイプを対象に検査を実施しています。ムコ多糖症IVA型、VI型は国内の患者数は非常に少ないですが、アンジェスがムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」の販売でも関わっていたように、希少疾患に対して積極的に取り組んでいきたいと考えています。また拡大新生児スクリーニング検査は、生後間もない無症状の赤ちゃんを対象に検査をするので、病気ではない赤ちゃんも一定数は精密検査が必要になります。ムコ多糖症の場合は、赤ちゃんの尿の中の蓄積物を検査する方法があり、この検査のために50mLの尿が必要になります。小児科の先生方のお話で度々耳にするのが、新生児から尿を採取するというのは非常に大変で、50mlの尿が採取できずに検査を受けることもできないケースもあり、医療従事者にとっても、赤ちゃんにとっても負担が大きいんですね。そこで、ACRLでは拡大新生児スクリーニング検査でも利用される、ろ紙血液に含まれる蓄積物の量を検査する方法を開発しました。現在は埼玉医科大学ゲノム医療科寄付講座との共同研究としてデータを集めているところですが、将来的には赤ちゃんの大量の尿を必要とせずにムコ多糖症かどうかをさらに詳しくふるい分けすることが出来る可能性があります。従来は、検査方法がない、あるいは検査するのに大きな負担がかかるという課題がありましたが、その課題を改善するためにも、ACRLでは速やかな検査体制を整えることを意識しています。■グローバルな基準で考えるALDの優先度副腎白質ジストロフィー(ALD)をご存じでしょうか?ALDとは、元気に生まれ育った子が突然、学力の低下や視力・言語・歩行に障害を発症し、進行の早い場合は1年以内に死亡することもある難病です。学習障害や精神的な疾患と誤認されることもある等、特徴的な症状が少ないため、一般の診療では見つけることが難しいと言われています。進行すると急速に重篤化してしまうことが多いですが、発症後早期に、造血幹細胞移植(骨髄移植)を行うことで、症状の進行を抑えることができるため、早期発見・治療が重要となります。日本国内では、拡大新生児スクリーニングの検査対象としている衛生検査所が少ないという現状があります。一方、医療先進国である米国では、新生児スクリーニングを推奨する対象疾患がRecommended Uniform Screening Panel (RUSP)として選定されていて、この中でALDも新生児スクリーニングで検査するべき疾患として挙げられています。2023年現在、全50州でALDの検査を実施又は準備しており、海外では検査の優先度が高いと言われています。ACRLでは、測定に必要な装置が高額ではありますが、開設当初から、 設備・装置に先行投資してALDも新生児スクリーニングで測定できるようにしました。中編は、ここまでとなります。明日火曜日に、後編をアップいたします。前編の記事についてはこちらをご覧ください。https://www.anges.co.jp/blog/detail.php?p=100597アンジェス広報

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2023.08.10

ACRL担当者へのインタビューブログ【前編】

この度、広報では、アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、ACRL)担当者に、希少遺伝性疾患の検査や早期発見の重要性等についてインタビューを行い、より詳しい話を聞いてきました。当ブログではその内容を、前編・中編・後編の3回に分けて、紹介いたします。 自治体の皆さんや医療機関の皆さまだけでなく、出産を控えた親御さんにも、ぜひ知っていただければ幸いです。■出産を控えた親御さんにはぜひ知っておいて欲しい。ACRLの検査対象項目の中に「重症複合性免疫不全症(SCID)」という、 生まれつき身体の中の免疫細胞がうまく働かず、感染に対する抵抗力が低下し、 細菌やウイルスなどの病原体に感染しやすくなる病気があります。重症複合性免疫不全症(SCID)を罹患している新生児は、免疫細胞がとても少ないので、 結核の予防接種であるBCGワクチンや、2020年から公費で定期接種となったロタウイルスワクチン等、免疫力をつけるために受ける生ワクチンの接種により、反対にウイルスに感染する等、重篤な副反応を引き起こすことや死に至ることもあります。お子さんが生まれて一番早く受けられるワクチンは、生後2か月から接種することができますが、生後3~5日に採血をして検査を行う「スクリーニング検査」でSCIDが早期発見できれば、発症予防・早期治療につながり、感染症の重症化や再発を防ぐことができます。お子さんのためを思って接種するワクチンが、まさか逆効果になってしまう。そんなことにならないように、これから出産を控えている親御さんたちには、ぜひともこういった情報を知っておいて欲しいです。■最近メディアでも取り上げられることの多いSMA(脊髄性筋萎縮症)SMA(脊髄性筋萎縮症)という疾患は、最近メディアでも取り上げられており、注目されています。SMAの治療薬として、ゾルゲンスマという遺伝子治療薬があります。通常、薬価が非常に高いものですが、拡大新生児スクリーニング検査の対象9疾患は、小児慢性特定疾病の指定を受けているので、治療費の上限が設定されているんです。しかも、SMAの治療薬として、ゾルゲンスマは、2歳までの間に一回投与すればよい薬なので、もし生後間もないタイミングでの「スクリーニング検査」で早期発見ができれば、その後のご家族の負担する医療費が格段に変わります。こういった治療費控除の仕組みを知っておくことも、これから出産を控えている親御さんたちにとって非常に重要だと考えています。前編は、ここまでとなります。週明け月曜日に、中編をアップいたします。アンジェス広報

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2023.08.09

2023年12月期 第2四半期決算説明動画・決算説明資料公開のお知らせ

2023年12月期 第2四半期決算説明動画及び決算説明資料を公開いたしましたので、お知らせいたします。説明動画及び説明資料は、以下のリンクよりご確認ください。■説明動画https://www.net-presentations.com/4563/20230809/rag45agf/■説明資料https://www.anges.co.jp/pdf_ir/public/100662.pdf

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2023.07.31

7月24日(月)の「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー遺伝学的検査技術を確立」に関するリリースの補足解説

7月24日(月)、「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー「拡大新生児スクリーニング検査」に加え、希少遺伝性疾患の検査業務拡大に向け、新たに「遺伝学的検査」技術を確立し、 2023年冬からの「遺伝学的検査」受託開始を目指す」を発表させていただきました。https://www.anges.co.jp/pdf_news/public/jlyalAO5oaaaPonxQgaPUU4Mm9aezujQ.pdf本ブログでは、今回発表させていただいた内容をわかりやすく補足解説いたします。■「遺伝学的検査」とは?以下、スライドをご覧ください。希少遺伝性疾患の検査には、(1)新生児に遺伝性疾患の可能性があるかを検査する「スクリーニング検査」、(2)スクリーニング検査で疾患の可能性があると判断された場合に疾患の有無を確定させる「遺伝学的検査」、(3)治療開始後、治療の効果・改善状況を判断するためのモニタリング検査である「バイオマーカー検査」の大きく3つに分けられます。このうち、アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)で今回新たに技術を確立した、(2)「遺伝学的検査」とは、 スクリーニング検査の結果で疾患の疑いがある場合、また、発症した症状から該当の疾患である可能性がある場合に、その病気の原因となる遺伝子変異の有無を確認することで該当の疾患かどうかを確定させる検査(確定検査)となります。■ACRLで、「遺伝学的検査」の技術を確立するに至った背景ACRLは、2021年から2年間の拡大新生児スクリーニング検査(オプショナルスクリーニング)の受託をとおして、国内には、「スクリーニング検査」と「遺伝学的検査」を一括して受託できる検査会社が無く、 各検査を異なる衛生検査所に依頼しなくてはならないという現状が、希少疾患診療に携わる医療関係者に大きな負担となっているため、「スクリーニング検査」から「遺伝学的検査」を一括して委託できる体制を作ってほしいというご要望を多数お聞きしました。「遺伝学的検査(確定検査)」の技術を確立し、受託できる体制を整えることで、 ACRLでは、希少疾患の可能性を探る「スクリーニング検査」から、 どのような疾患なのかを判断する「遺伝学的検査(確定検査)」までをワンストップで提供できることになり、希少疾患診療に携わる皆様のご要望にお応えします。■7月18日(木)からACRLの相談窓口を設置しております。「拡大新生児スクリーニング」の導入を検討されている機関・団体・自治体向けのご相談窓口として、「ACRLへのご相談用お問い合わせフォーム」を設置しました。https://www.anges.co.jp/contact_acrl/関係者の皆様、ぜひお問い合わせいただければ幸いです。今後とも当社の希少疾患への取り組みにご支援の程、よろしくお願いいたします。アンジェス広報

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