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2021.04.02

3月30日 株主総会および会社説明会を開催いたしました

2021年3月30日、アンジェス株式会社 第22期定時株主総会および会社説明会を行いました。
今回の実施においては、アンジェスとして初めて、会場とライブ配信同時開催でしたが、株主の皆様には多大なご協力を賜りましたことに改めて御礼申し上げます。


本ブログでは、株主の皆様から特にお問い合わせの多い質問に関して、山田社長からの回答をレポート形式で紹介いたします。

◆ご質問1:
米国で進めているHGF遺伝子治療用製品や新型コロナウイルスDNAワクチンについて、進捗状況やいつ頃から収益を生み出せるのか教えてください。

回答:
1つ目の米国のHGFの進捗でございます。
昨年の2月から、後期第2相臨床試験を進めているところです。これはちょうど2年前にアメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)が作った新しいガイドラインに基づき、当社は新しいプロトコルを作ったものでございます。当社が日本で承認を受けたコラテジェン®は「潰瘍の改善」を適応症として承認をいただきました。実は、米国のFDAはそれまでは「潰瘍の改善」について、ガイドラインを出しておりませんでしたが、当社の日本における成功事例、米国でのFDAとの交渉の結果、この領域では初めて「潰瘍の改善」に絞った臨床試験の内容をFDAが受理したということです。これはまさに当社のこれまでの実績の結果だと思っており、当社は米国において、この領域でトップを走っておりますので、ぜひトップで、承認を得たいと思っています。通常だと、第3相試験まで行うのがルールになっていますが、現在進めている後期第2相臨床試験の結果次第では、条件付承認のような形で米国でも早々に承認をいただけるような戦略を展開していこうかと思っています。これはFDAとの交渉事ですので、交渉次第ということになります。FDAが新しいガイドラインを2年前に出しましたが、このガイドラインをお書きになった先生方を結集させていただき、FDAと連携をしている先生方に統括主治医になっていただいております。何とか早々に試験の結果を得ることによって、皆様方にご報告申し上げたいと思っています。この後期第2相臨床試験につきましては、資金ショートはございませんので、皆様方よりご投資いただいている資金からしっかりと進めてまいりたいと思っています。
2つ目の新型コロナウイルスのDNAワクチンについてですが、初夏に第2/3相臨床試験の結果をまとめて発表できるようにしたいと思っています。
結果次第ではございますが、その結果を持って、規制当局と交渉していくこととなります。ファイザー社やモデルナ社が行っているような数万人規模の、健康なボランティアの方々に投与して、投与群・非投与群で感染の度合いがどれだけ違うかということを比較する試験がございます。その試験がもし(当社にも)求められることになると、さらに時間がかかることになります。一方、このような状況の中で、国内大手製薬メーカーは、大規模試験はできないというように宣言されています。こういった緊急のときに条件付きでもいいから、何らかの形で認めてもらえないかということを考えるべきだという宣言あるいは主張をされています。これは、国そして規制当局の中でも今、議論がされているというように思っています。
当然私どもは、このプロジェクトは、国のプロジェクトになっていますので、当社の恣意で決められるものではございません。そのため、あくまでも国が判断して当社に伝える形になってございます。ご質問で、(コロナワクチンは)いつできるのかということですが、答えにつきましては、やはり国がしっかりと指導して決めるという形になります。このワクチン事業は、一企業がやるような仕事ではございません。そういった意味では、連合体を組む、あるいは国がしっかりと研究開発に関する予算を担保するという形で進められてきましたので、そういう状況の中で私どもはこれから判断をしていくということをご理解いただきたいと思います。

追加質問:
初夏に発表があるということですが、何月ぐらいですか?どの程度の進捗具合でしょうか?

追加質問に対する回答:
第2/3相臨床試験は、2回目の投与が500症例の投与が完了しています。その結果は初夏にまとめる形になりますが、いつ発表するのかは、当社だけで決めることではございません。当局と話し合いをしながら、決めることになりますので、ご理解いただきたいと思います。

◆ご質問2:
ワクチンの製造についてお伺いです。申請を出して許可がおりてから整備するのか、それとも申請を出した段階で製造というのをライン整備していくのか、その辺の状況について、お答えいただければと思います。もちろんコロナワクチンが成功して一日も早く、ワクチンを打てるということを望んでいるわけですけれども、ワクチン生産についても、もう少し力強くやっぱり経営者の方が進めていく、という意思を表示していただきたい。

回答:
新型コロナウイルスワクチンの生産を国内の中でしっかりと展開できるのか、その見通しはどうなのか、また現状はどうなのか、というご質問をいただきました。
当社はこのプロジェクトを立ち上げるときに、オールジャパン体制という言葉を使わせていただきました。当社は規模の小さい会社でございますので、何もかもできる訳ではないということは承知しながら、このプロジェクトを進めてまいりました。特に製造に関しましては、工場等を持っておりませんので、しっかりと連携を組みながらやるということで、タカラバイオさんに、お声をかけて進めさせていただいています。さらにカネカさんは、非常に積極的にこの領域に取り組んでおられ、ヨーロッパにある、ユーロジェンテックという会社を数年前に買収しています。この施設も、使わせていただいているところです。また、AGC(旭硝子のグループ企業)さんも、米国それからヨーロッパに工場を持っていて、バイオそして生産の一環も含めて進めていただいているところでございます。
この(ユーロジェンテックとAGCの)2社につきましては、海外の施設です。当社は国内にしっかりと担保できるような施設を作るということが肝心であると思っています。やはり1億人分、国民の方々に、しっかりと投与できるだけの規模は何とか国内に設けていきたい。そういうことが可能であれば、しっかりと国に支援いただけると考えています。
この問題は、一過性とは思っておりせん。さらに変異株が出て、その変異株もどういう形でこれから流行していくかわからない状況でございます。このウイルス感染は、かなり先に続くだろうと思いますが、また別の感染が起こる可能性がございます。この際に国を挙げて、こういった施設をしっかりと確立していくというところは、私どもの願いでもありますが、政府の主張する点でもございます。


◆ご質問3:
(1)第3次補正予算に関してのご質問です。おそらく国の予算というのは、国に申請をして予算をいただけるものと思っていますが、アンジェスで補正予算に対する申請を具体的にどのようにしているのか、お伺いしたいです。
(2)AV-001について、共同開発ということですが、実際に製品化してロイヤリティーがいただけるような形になったときに、アンジェスさんの方の取り分として、通常2分の1なのかそれとも3分の1もしくはもっと、そういった具体的な内容がもし聞ければ教えていただきたい。
お願い
あとお願いですが、我々株主は、ワクチンは必ず成功すると思っております。ぜひ山田社長からワクチンを必ず成功させますというお言葉をいただきたいと思います。

回答:
1つ目は、補助金のことでございます。昨年当社は日本医療研究開発機(AMED)と厚労省から補助金をいただきました。AMEDの一次募集では、まず基礎的な研究から始めて、開発に繋げるという形で実質的にはこれは公表されておりますので申し上げますが、20億円でございます。その後の二次募集にも採択いただきましたが、金額は非開示です。そして、厚生労働省より、これは特に設備投資や生産に関する体制作りを支援するというものでございますが、これが約94億円弱でございます。こういった形で国の予算をいただいています。そしてさらに、今年国として、どういう方針を出すかによってこの補助金の額面も変わってくるかと思いますが、継続的に当局と補助金のことにつきまして、前向きに進めているところであり、当局も前向きに検討いただいているという状況です。
2つ目のご質問はAV-001について。バソミューン社と共同開発を進めており、分け前がどうなのかということですが、折半という形でそれぞれ半分ずつ、分け前をいただくという形でございます。

とにかく今、大阪大学、そして関係者、特にオールジャパン体制で揺るぎないチームワークを組んでやっています。これから、国防の観点からも、やはり国産のワクチンが無いと、いつも外資企業の方々に高い値段でワクチンを売られるということでは、日本としてもプレゼンスを失ってしまいます。そういった意味では、当社を含めた国産ワクチンというのを何とか成功させると願って、この開発を進めているところでございます。
このワクチン開発プロジェクトを成功させます!

(※最後、ご来場いただいた株主の皆様から、温かい拍手をいただきました。今後ともご支援の程、どうぞよろしくお願いいたします。)

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